WBC期間中も綿密な投球管理を実施
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平は、WBC日本代表として参加中、投手としての登板こそなかったものの、チームが設定した投球計画に沿って着実に調整を進めていたことが分かった。投球コーチのマーク・プライアーが明らかにしたところによると、ドジャースは大谷の出発前に投球に関する具体的なパラメーターを設定し、WBC期間中もTrackmanのデータや動画を通じて進捗を管理していたという。
プライアーは「彼が出発する前に、もし可能であれば取り組む一般的なパラメーターを設定するためのミーティングを行った」と語り、大谷がその計画を達成できていることを強調した。ドジャースのトレーナーである中島陽介(ポッサム)やチーム・ジャパンをサポートしたウィル・アイレトンから定期的に情報を受け取り、投球数、球速、球の変化量といった詳細なデータを把握していたという。
球速は90マイル台中盤を記録、順調な仕上がり
プライアーによれば、大谷の球速は「mid-90s(90マイル台中盤)」を記録しており、これはスプリングトレーニングでチームを離れた時点からのトラッキングが継続されていることを示している。「彼が去ったところからすべてがトラッキングされている。その観点から言えば、このトーナメントの中で彼が達成しようとしていることにとって最善の結果が得られていると思う」とプライアーは評価した。
大谷はスプリングトレーニングでは先発登板を行わず、ライブ打撃練習やブルペンセッションのみに参加していた。しかし、WBC期間中の投球練習では、通常のスプリングトレーニングのゲームに匹敵する球数と強度を保っていたという。プライアーは「明らかに彼はリアルなスプリングトレーニングのカクタスリーグゲームには出ていない。しかし、球数や仕事量、そして強度においても、このトーナメントの中では最大限のことをやっていて、それが球速に現れている」と説明した。
遠隔サポート体制が機能
ドジャースが大谷の調整状況を正確に把握できた背景には、綿密なサポート体制があった。チーム・ジャパンと帯同したウィル・アイレトンや、東京に滞在していたドジャーストレーナーの中島陽介からは、携帯電話で撮影された投球動画が送られてきた。プライアーはこれらの動画とTrackmanのレポートを照らし合わせ、大谷の反応や体の状態を確認していたという。
「ウィルと話して彼がどう反応しているかを確認してきた。そのような形で連絡を取り合っている」とプライアーは述べ、物理的な距離があっても選手の状態を詳細に把握できる現代の技術とサポート体制の重要性を示した。
WBC敗退後の予定と今後の調整
日本代表がWBCで敗退したことを受け、大谷はしばらく休養した後にドジャースのキャンプに戻る予定だ。早期帰還により、シーズン開幕シリーズに向けた準備時間が増えることになる。プライアーは「今後、ある種の奇妙なグレーゾーンにいる」とコメントしており、WBCでの投球練習とスプリングトレーニングの間のギャップをどう埋めるかが課題となる。
それでも、これまでのセッションから懸念情報は一切出ていないという。プライアーは大谷との投手としての作業ができる時間が増えることを楽しみにしており、開幕に向けた最終調整に入る準備は整っている。
二刀流復活へ、投手大谷の本格始動
大谷はWBC出発前、投手としての登板については「しない」と明言しており、その言葉通りマウンドには立たなかった。しかし、舞台裏では着実に投手復帰への準備を進めていたことになる。90マイル台中盤の球速は、トミー・ジョン手術からの復帰過程としては順調なペースと言える。
ドジャースにとって、大谷が投打の二刀流で戦力になることは、チームの戦力を大きく押し上げる要素だ。打者としてはすでに実戦感覚を保っているが、投手としての実戦復帰のタイミングが今後の焦点となる。プライアーとのコミュニケーションが密に取られていることは、開幕に向けて最適なプランが練られていることを示している。
まとめ
大谷翔平はWBC期間中、投手としての登板はなかったものの、ドジャースが設定した投球計画を着実にこなし、球速も90マイル台中盤を記録するなど順調な仕上がりを見せている。今後は休養を経てキャンプに戻り、シーズン開幕に向けた最終調整に入る。投手大谷の本格復帰が、いよいよ現実味を帯びてきた。


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