WBC準々決勝が山本のラストマウンドに
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、山本由伸が侍ジャパンとしてWBC準々決勝に先発登板した後、アリゾナのスプリングトレーニング施設に戻ると発表しました。この情報は地元メディアのデビッド・バッセー記者が報じたもので、ドジャースがシーズン開幕に向けた山本の調整を重視していることが明らかになりました。
山本は今大会で2試合目の登板となり、対戦相手はプールDを2位で通過したチームベネズエラです。ベネズエラは水曜日の夜にドミニカ共和国と接戦を繰り広げましたが惜しくも敗れ、準々決勝に駒を進めました。一方の日本代表はグループCで全4試合に勝利し、トップ通過を果たしています。
前回登板は2.2イニング、準々決勝は80球制限
山本は今大会最初の登板となった中華台北戦で2.2イニングを投げ、2つの三振を奪いました。WBCには厳格なピッチ制限があり、グループステージでは65球、準々決勝では80球、準決勝と決勝では95球までと定められています。山本は準々決勝で80球まで投げることができますが、その後の回復期間を考えると、仮に日本が決勝まで進出しても再登板は難しいとみられています。
これは山本個人の問題というよりも、ドジャースがレギュラーシーズンでの万全なコンディションを最優先に考えているためです。昨季の山本は30試合に先発し、防御率2.49の好成績をマーク。MLBデビューイヤーで200奪三振の大台に到達し、日本人投手として鮮烈な印象を残しました。
ワールドシリーズMVPが迎える2年目
山本の真価が発揮されたのはポストシーズンでした。37.1イニングを投げてわずか6自責点という圧巻のピッチングで、ドジャースのワールドシリーズ制覇に大きく貢献。その活躍が評価され、ワールドシリーズMVPに輝きました。大谷翔平とともにドジャースの「日本人デュオ」として世界一に輝いた経験は、山本にとって大きな自信となっているはずです。
今季のスプリングトレーニングでは、WBC参加前に2試合に先発登板しました。キャクタスリーグでの成績は計4.2イニングで3自責点、7奪三振。まだ調整段階とはいえ、三振を奪える球威は健在です。ドジャースとしては、WBC後にさらなる実戦調整を積ませ、開幕ローテーションの軸として万全の状態で送り出したいという意図が見えます。
ドジャース3連覇へ、開幕準備を最優先
ドジャースは今季、前人未到の3連覇を目指しています。昨季のワールドシリーズ制覇、そしてその前年の優勝と、チームは黄金期を迎えており、山本はその中心的な存在です。ロバーツ監督が山本をWBC準々決勝後にチームに戻す判断を下したのは、長いシーズンを戦い抜くための戦略的な決断と言えるでしょう。
もちろん、侍ジャパンのファンとしては山本の活躍をもっと見たいという思いもあるはずです。しかし、MLBという舞台で年間を通じて結果を残し続けることが、山本自身のキャリアにとっても重要です。ドジャースと日本代表、両方の期待に応えるための現実的なバランスが、今回の決定には反映されています。
準々決勝でのピッチング内容に注目
山本にとって、WBC準々決勝のベネズエラ戦は今大会最後のマウンドとなる見込みです。80球という制限の中で、どれだけ効率的に打者を抑えられるかが注目されます。ベネズエラ打線は強力で、メジャーリーガーも多数名を連ねています。山本がどのような投球術で立ち向かうのか、野球ファンにとって見逃せない一戦となるでしょう。
前回の中華台北戦では2.2イニングという短い投球回でしたが、今回は80球の制限があるため、5イニング前後まで投げる可能性があります。奪三振能力の高さを持つ山本が、国際舞台でどこまで自分の力を発揮できるか。そして、その後アリゾナに戻ってからの仕上がりが、ドジャースの開幕戦にどうつながるのか。今後の展開から目が離せません。


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