ワールドシリーズMVPの投球が決め手
The Athleticが発表したメジャーリーグのトップ50先発投手をティア別に分類するプロジェクトで、山本由伸はわずか2シーズン目にして最高位の「エース」ティアに選出された。同メディアは「ワールドシリーズで山本がやったことができる投手が、野球界に何人いるだろうか?野球の歴史の中でも何人いるだろうか?」と問いかけ、その特別な存在感を強調している。
2025年ワールドシリーズでの山本の活躍は圧倒的だった。第1戦では10年ぶりとなるフォールクラシックでの完封を達成。続く第6戦でも好投を見せ、翌日に登板した第7戦相当の試合ではブルージェイズを抑えてドジャースに世界一をもたらした。この一連の投球が評価され、ワールドシリーズMVPを受賞している。
「他の投手とは異なる支配の仕方」
The Athleticの記事では、あるエグゼクティブの言葉として「創造的で、他の投手とは異なるやり方で支配する」というコメントが紹介されている。山本の最大の特徴は、球質そのものよりもアプローチの多様性にあるという。
「試合が進むにつれて形を変えるため、打者は同じ投手の3〜4つの異なるバージョンと対戦する感覚を覚える」と同メディアは分析する。カーブ、スライダー、スプリッター、カットボールなど多彩な球種を駆使し、イニングごとに配球パターンを変化させる投球術が、メジャーの打者を翻弄している。この適応力と創造性こそが、山本を他のエース投手と一線を画す存在にしている要因だ。
NPB最高峰からMLBトップクラスへ
山本はメジャー移籍前から「おそらくNPB史上最高の投手」と評されていた。沢村賞を3度受賞し、パシフィックリーグMVPも複数回獲得。オリックス・バファローズのエースとして日本球界を席巻した実績は、スカウトや国際野球コミュニティから高い評価を受けていた。
しかし、国際選手がMLBに移籍する際には常に「スタッフが通用するか」という疑問がつきまとう。特に山本のように多彩な変化球を武器とする投手の場合、メジャーの打者に対してどこまで効果を発揮できるかが注目されていた。2シーズンを経て、その懸念は完全に払拭された。The Athleticは「真のローテーション上位の投手であることを証明した」と評価している。
大量のイニングを投げる能力、安定した少失点、そして多彩な球種という三拍子が揃った山本は、ドジャースのローテーションの柱として不動の地位を確立した。2026年2月21日にアリゾナ州テンピで行われたスプリングトレーニングでは、エンゼルス戦で調整登板を行い、新シーズンへの準備を着々と進めている。
2026年はサイ・ヤング賞獲得へ
沢村賞3度、パ・リーグMVP複数回に続き、山本が次に狙うのはメジャーリーグ最高の投手に贈られるサイ・ヤング賞だ。The Athleticのランキングで全体4位に位置づけられたことは、その可能性が決して夢物語ではないことを示している。
ワールドシリーズMVPという最高の舞台での実績を手にした今、レギュラーシーズンを通じて安定した成績を残すことが次なる目標となる。ドジャースは2026年も優勝候補の筆頭に挙げられており、山本の投球がチームの浮沈を左右することは間違いない。エース格としての期待に応え続けることができれば、サイ・ヤング賞獲得も現実味を帯びてくるだろう。
今後の注目ポイント
2026年シーズンの開幕が近づく中、山本由伸がどこまで進化を見せるかが最大の焦点だ。すでにメジャートップクラスのエースとして認められた今、さらなる高みを目指す姿勢が問われる。スプリングトレーニングでの調整状況や開幕戦での投球内容に、多くのファンが注目している。The Athleticの評価が示すように、山本はMLBを代表する投手として、2026年も野球界の話題の中心にいることだろう。
参考:Sports Illustrated – Dodgers’ Yoshinobu Yamamoto Named An Ace


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