佐々木朗希、MLB初先発で4回1失点 制球に課題もドジャース敗戦

佐々木朗希、MLB初先発で4回1失点 制球に課題もドジャース敗戦 試合速報

春季キャンプの不振を引きずったデビュー戦

佐々木朗希にとって、この日のガーディアンズ戦は昨年5月以来となる先発登板だった。昨シーズン終盤にクローザーに転向し、10月のポストシーズンではドジャースのブルペンを支える存在として活躍した右腕は、今季再び先発ローテーション入りを目指していた。しかし、春季キャンプでは52人の打者と対戦して26人に出塁を許すという惨憺たる結果に終わっていた。特に四球は15個を数え、最後の調整登板では1回表に3四球と1死球を与えて降板するなど、制球難が深刻化していた。

試合前、佐々木は通訳を通じて「自信が全くなかった」と率直に心境を語った。デーブ・ロバーツ監督も公の場で、メカニクスを気にしすぎず打者を攻めることに集中するよう求めていた。投球メカニクスの崩れから速球のコマンド不足、そして代名詞であるスプリッターの不調が続いていたのだ。

捕手ラッシングの励ましとゾーン攻略

ブルペンからマウンドへ向かう佐々木を、25歳の捕手ダルトン・ラッシングが励ました。日本での輝かしい実績と昨シーズン終盤の成功を思い出させ、「自分の球を信じろ」と伝えたという。ラッシングは試合中も、ストライクゾーンのコーナーではなく真ん中をターゲットに設定し続けた。「早めにゾーンに投げさせる必要があった。ゾーンに入れると球が少し活きてきた」と試合後に振り返っている。

佐々木は4イニングと少しを投げ、シングルヒット2本、ダブル2本、四球2つを許したものの、失点は1点に抑えた。奪三振は4つ。最速99.5マイルの速球を計測し、試験段階の新球種カッターでも数個の三振を奪った。ただし、ピッチカウント78球のうちストライク率は58%にとどまり、MLB昨年平均の65%を大きく下回った。

3回のピンチを切り抜けた場面

この日のハイライトは3回だった。ランナーを出してピンチを招いた佐々木は、ガーディアンズの主軸ホセ・ラミレスをスプリッターで三振に仕留めた。続くカイル・マンザルドが放った打球速度105.4マイルの強烈なライナーを、外野手カイル・タッカーが好捕してイニングを終えた。この場面を乗り切ったことが、佐々木にとって大きな自信になったはずだ。

しかし、5回を投げきることはできず、先発投手としての役割を全うするには至らなかった。ロバーツ監督は試合後、佐々木のリズムと積極性を称賛し、デリバリーが「ライン上」に戻り、体が横にぶれず本塁方向に進んでいたと評価した。「成功していないときに本当の自信を持つのは難しい。それは正直な告白だった。でもパフォーマンスをすれば本当の自信がついてくる。この登板を糧にしてほしい」と期待を込めた。

佐々木自身の手応えと今後の課題

試合後、佐々木は「5回を投げきれなかったが、全体的な結果はまずまずの感触だった。それについてはある程度自信を持っている」とコメントした。春季キャンプでの不振を考えれば、1失点4奪三振という結果は前進と言える。「今の結果は望んでいるものではないが、良くなっていると感じている」という言葉からも、少しずつ感覚を取り戻しつつある様子が伝わってくる。

ラッシングも「大きな前進だと思う。これを基にして積み上げていく」と手応えを語った。誰もがスプリッターを話題にするが、スプリッターで空振りを取るには早めにストライクゾーンを確立しなければならないという捕手の指摘は的を射ている。次回登板以降、佐々木がどこまでピッチカウントを伸ばし、制球力を改善できるかが焦点となる。

ドジャースは今季初黒星、佐々木の成長曲線に注目

この試合、ドジャースは2対4で敗れ、今シーズン初めての黒星を喫した。開幕から好調だったチームにとっては残念な結果だったが、佐々木朗希というピースがローテーションに加わったことの意義は大きい。オフシーズンにはMLB全30球団が獲得に入札するほど高く評価されていた逸材だけに、調整が進めば大きな戦力となる可能性を秘めている。

昨シーズン終盤、クローザーとして流れを変えた実績もある。先発として再出発を切った今、次回登板でどこまでイニングを伸ばせるか、そして四球を減らしてストライク率を改善できるかが、佐々木自身とチームにとっての重要な課題となる。ドジャースファンは、この若き右腕の成長を温かく見守ることになりそうだ。

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